「Cloud Collector #99 ママスタジヲ『スピード』」を表示中↓
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なんとなく手元にあった「おくすり手帳」の表紙を眺めてたら、
「処方せんといっしょにお出しください」という記載があって、
うっかり序盤だけ関西弁で読み取ってしまった結果、
「処方なんかせんでええからそのまま出してまえ」みたいな受け取り方をしてしまいました。
あらくれ薬局。S2です。
本企画をやって今回が99回ですけど、全部良いんですよ。ほんとに。
ですがそれと同時に、当時はそう思ってなかったっていうのも当然あるんですよね。
あるいは、とあるきっかけで続きを買わなくなってしまった、とか。
で、今悩んでいるのはその当時の心境を、ここで書くべきかっていうことなんです。
それはわりと辛辣な内容だったりするかもしれないわけですが、今となってはそれすら包み込んで「良い」という感想になるんです。
でも心情的にはもう、音楽に対して悪いことを書きたくない僕様がいるわけなんですね。
というわけで僕が選んだ書き方は「含み」です。
今回の1枚は、当時とある理由で「次のリリースを買わなかった」という1枚です。
そして今わりとその選択を後悔しています。こちらです。どん。
1. スピード
インディーズを含めると3枚目?とかだったかな。たしか。
この頃のママスタジヲさんはメンバー全員がソングライティングでき、かつボーカルも取れるという
万能型な構成で活動されていて、メジャーデビューアルバムとなった「ママスタジヲのママスタジヲ」という
今でも理解が追い付かないタイトルですがとんでもなく面白いアルバムを気に入って
その流れでこのシングルを購入した、という感じです。
一応1曲目の「スピード」が本作のタイトル候補、いわゆる「A面」の扱いとなっていますが、
ジャケットは「オレンヂ」「気分が良くて何が悪い?」のいずれもジャケットが用意されていて、折り返せば差し替えが可能になっています。
また、帯を裏返すと「ママスタジヲ トーテム」と書かれた、
木彫り風のメンバー顔のイラストのトーテムポール的なものがプリントされており、
「のりしろ」「ヤマオリ」とか書いてあるんですけどだから遊ばないってば。
どんな楽曲なのか、というのがママスタジヲさんに関しては非常に伝えにくいんですよね。
一言で言えば「ポップス」で片づけられるのかもしれないのですが、そんなんじゃないんですよ。
表題曲の「スピード」だけ見てもその根底にあるのはロックですし、何よりもママスタジヲさんは
楽曲につけるアレンジが秀逸なのです。
なんというか、「普通に済ませられない感じ」がたまんないんですよ。
この「スピード」って楽曲も、「駄目だよそれじゃー」という耳に残るメロディラインとその付近のアレンジに対して
そういうイントロで始めるんだという、なんというか
初手どんでん返しみたいなアレンジの仕方が面白いんですよね。
そういう細かい調整だったり、歌詞に伺える独自性だったり、唐突に不安定な進行になってみたりと、
「ママスタジヲのママスタジヲ」でも感じたことですが、このシングルでもまさに
制作側が音楽を楽しんでるな、というのをとてもよく感じるところが好きなんです。
このシングル1枚で「いいな」と思っていただけたら、前作の「ママスタジヲのママスタジヲ」や、
さらに前のインディーズでの作品も軒並み「面白いな」と思っていただけると思います。
「ママスタジヲのママスタジヲ」と併せて、個人的にはママスタジヲさんの入門編として機能する1枚だったかな、と思います。
もっと評価されてよかったと思いますし、もっと遊ばせてあげるべきだったとも思いますし、
もっと挑戦させてあげてもよかったんじゃないかなーと思うんですけどね。良いバンドだったんですよ絶対。
アレンジの仕方とかのせいでプロモーションサイドが色々勘違いした気がするんです。
曲調はポップだけど、僕様的にはこの楽曲はシリアスだと思うんだよなあ。
PV見た時に駄目だよそれじゃ―と思ったもん。
ママスタジヲさんを思い出すとまずこの曲が頭によぎるんですよねー。
僕様的に大絶賛の「スピード」なんですが、この次のCDは買ってないんです。なぜでしょうか、ってところですね。
当時の僕様はアホですねぇ。買っとけばよかったのに。ほんとに。
100回目にふさわしい(ある意味)、 いつかどこかで粗削りに笑おう。
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