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「Cloud Collector #105 MUCC『痛絶 印象違』」を表示中↓

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★2025年5月26日(月)★Cloud Collector #105

何かの購入特典でゲットしたSEKAI NO OWARIさんのクリアファイルを自宅のデスクの引き出しから発掘したので

せっかくだからどっかで使おうかな、と思ってそのままデスクの上に置いといたんですが

デスクにある電源タップの仄かな光でクリアファイルがうっすら照らされて、

電気の消えた状態で部屋に入り、その光でDJ LOVEさんの顔がぼんやり浮かんでて、

たぶん数秒心臓が止まったと思います。S2です。





たまに「セルフカバーアルバム」ってのを出してくれるアーティストがいますよね。

あれ個人的には非常に好物なんですよ。なんかこう、最初に作った時の想いとか方向性に対して、

現在の指向で再構築されたらどんな楽曲になるの?みたいなのって良いなあと。

そこまで変わらなかったり、一部歌詞が変わってたり、大胆にアレンジが変更されてたり、いろんな結果が見えて

同じ楽曲なのに全然違う表情になるんですよね。

で、これわりとキャリアが長い状態でやられることが多いっていう印象なんです。

少なくとも「数年後、こうなりました」みたいな状態で、それは成長だったり改革だったりいろいろと変わってるわけで、

最近だと佐野元春さんが「HAYABUSA JET I」ってアルバムで再構築を試みたり、

あとはcali≠gariさんの「再教育」っていうアルバムが、ボーカル変更に伴う楽曲の再構築だったり、

BUCK-TICKさんの「殺シノ調べ」なんてのもリアレンジされたベストアルバムとしてリリースされたりしていますよね。

ASKAさんがCHAGE and ASKAさん時代の楽曲をセルフカバーしたアルバムも出てましたね。結構あるもんです。

やっぱアーティストはみんな数年経過することで色々変わったりするわけですよ。

今回の1枚もまさに再構築された作品です。こちらです。どん。







No. 4669





「痛絶 印象違」
アーティスト名:MUCC
発売日:2001/06/17

1. ―――――。
2. 盲目であるが故の疎外感
3. 廃
4. イタイ手紙
5. 鎮痛剤
6. 夜
7. 砂の城
8. 背徳のヒト (背徳の人)
9. 娼婦
10. 断絶



というわけでMUCCさんによる本作ですね。ファーストフルアルバムとしてリリースされた「痛絶」というアルバムについて、

曲順やちょっとしたアレンジ、表現の修正などを行って、まさに「印象違い」にした作品です。

聞いた結果がオリジナルに対して異なる印象を与えるほどのリアレンジであれば、やっぱりそれは

「セルフカバー」という扱いで問題ないんじゃないかな、と思う次第なわけですよ。

本作もオリジナルの「痛絶」から5ヶ月という歳月を経て出たセルフカいや短いな期間!!







まあ、2024年にはcali≠gariさんが「17」というアルバムを出してから

2ヶ月半後くらいに「17.5」というリアレンジアルバムを出したという

記録更新があったわけですがそれはそれとして、本作は2001年1月に「痛絶」というアルバムをリリースしてから

わずか5か月後にリリースされたリアレンジアルバムということで、

まあ当時は普通に思いましたよね。じゃあ5か月前のアレ何だったんだよって。

その一方で、この「痛絶」ってアルバムが当初の僕としては超絶ヒットだったってこともあって、

それを早くも新アレンジで聴かせてくれるってことにワクワク感もあったんですよ。2割くらいは。

残り8割は「え、何か駄目だったん?」っていう不安で、

もっというと約5か月間、オリジナル版を絶賛してた僕はどうしたらいいのという気持ちでしたね。

で、いざリリースされた作品を聴いて、まあ確かに印象違いになったアルバムという意味では正解です。

本作は帯と一体化されたジャケットがついてて、そこに「初回版とは違った印象を受ける場合がございます」と

わざわざ丁寧に書いてくれてるんですよ。タイトルで「印象違」って言ってるのに。

実際にSEとして収録されている「―――――。」とかも、左右チャンネルにノイズを振ったりしていきなり印象違いを植えつけてくるんですが

そもそもオリジナル版と曲順も変えてる時点で既に印象違うんですよね。

構成的な面でオリジナル版との違いは

 ・1曲目、8曲目、10曲目以外は曲の配置場所が異なる

 ・オリジナル版のシークレットトラック「狂人」が未収録

という点にあり、あとは歌唱方法だったり音の深みや歪ませ方の違いだったりしているんですが

ご安心ください、ちゃんと全編、暗いです。

僕様的には、ムックさんのこの系譜をザアザアさんが引き継いでいるっていうイメージでいるんですけど、

初期のムックさんはとにかくベース音が深くて重い特徴があるんで、そこは印象違いでもそこまで違っておらず、

でも1曲ごとの印象はたしかに違ってる部分がわかるんですね。

ボタン掛け違えてる、くらいの違和感だったりするのが組み合わさって

結果的にオリジナル版ほどの重さではないけど、重いは重いんだよなあ、みたいなアルバムになっています。

「断絶」が最後に来なきゃいけないっていうのはわかるし、オリジナル版の尊重自体はあると思うんです。

ただ、SEを経ての2曲目に、オリジナル版の「イタイ手紙」が来るか、本作の「盲目であるが故の疎外感」が来るか、ってのは

かなりその後の展開と印象に影響を与える違いだと思います。

改めてこの「印象違」を聴いて思うのは「曲順が与えるイメージの強さ」でした。







で、ムックさんはそれから1年後にようやくまたフルアルバムを出すのですが

それがまた「痛絶」という強烈展開で、

結果1年5ヶ月で3枚の「痛絶」が出るという謎ディスコグラフィーとなっていきます。

そしてオリジナル版で「夜」という楽曲の歌詞に誤植があるのですが、

それがその後の「印象違」「3rd」でも直ってないという愛おしさに溢れてて、

そこから15年後に「新痛絶」が出る展開で、さらにdisc2に1st Press時の「痛絶」も封入されたので、

普通に追いかけていると15年で5枚の「痛絶」を保持することになるんですけども、

さらに「新痛絶」は3種類出てるので、ディープなファンの方なら保持数がかなり広がると同時に

「痛絶」どんだけコスんねんという気持ちになりませんかね。

それだけ完成度と世界観のとんでもない作品だったということなわけで、

その展開の第一歩を作ったこの「印象違」っていうアルバムもまた、とんでもない1枚だったという事なんだと思います。

ちなみに「夜」の誤植は「新痛絶」で直っているので、

そこで「チッ」とか思ったのは僕だけでしょうか。そうかもしれん。。







今でも多方向に進化し続けるムックさんの、初期のダークな楽曲たち、いずれもとても良い作品です。

是非今のムックさんの楽曲と聴き比べていただきたい。

この頃のムックさんの楽曲がまず「印象違」になってるかもしれません。







では次回のランダムプログラム、どーん。





No. 8142





Next CD's Hint!!

ください、と言われたしカタチも残ったけど
ヒキガネは引かれなかった。






それでは、また次回。


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